クローゼットを片付けようとして、途中で手が止まった経験はないでしょうか。服を全部出したところで「これは売れるのか、捨てるしかないのか」が分からなくなり、結局そのまま戻す。買取のご相談をいただくお客様から、いちばんよく聞く話です。
止まる原因ははっきりしています。片付けの途中に「価値を判断する」という別の作業が挟まっているからです。この記事では、その判断を後回しにして最後まで終わらせる手順をご説明します。
服を片付けるとき、何から始めればいいですか?
「着るか、着ないか」だけで分けてください。価値の判断はしないでください。
片付けが止まるのは、1着ごとに二つの問いを同時に処理しようとするからです。「これはもう着ないな」(これは自分で決められる)と、「これは売れるのかな」(これは決められない)。決められない問いが混ざると、そこで手が止まります。
作業を分けてください。まず全部を出して、着る/着ないの二つに分けるだけ。着ないほうの山は、そのまま袋か段ボールに入れます。その山の中身を仕分けるのは、次の工程であって、あなたの仕事ではありません。
全部出す、が最初の一歩です
クローゼットを開けて上から順に処理していくと、必ず途中で疲れます。いったん全部を床やベッドに出したほうが、量が見えるぶん最後まで走りきれます。出したくない量なら、引き出し1段、ハンガー1本ぶんと区切っても構いません。区切った範囲は最後まで終わらせるのがコツです。
「売れる服」と「売れない服」を自分で分けるべきですか?
分けないでください。これは片付けを楽にするためだけでなく、金額のうえでも損をしないための話です。
古着の価値は、有名かどうかや新しいかどうかでは決まりません。いま、その一着を探している人がどれだけいるかで決まります。そして「探されている一着」は、持ち主から見ると意外なものであることが多くあります。
実際に多いのは、次のようなケースです。
- 「もう古いから」と外されたもの — 年代が古いほうが探されているカテゴリがあります。ブランドとアイテムによっては、現行品より90年代以前のもののほうが高くなります
- 「ノーブランドだと思っていた」もの — タグが切れていたり、ロゴが小さくて見落とされていることがあります
- 「傷んでいるから」と外されたもの — 色落ちや自然な着用感は、価値として評価されることがあります
- 親や配偶者のもの — 自分の趣味と違うため、判断の対象から外されがちです
逆に、状態が良く見えても値段が付かないものもあります。この線引きを見た目から当てるのは、扱っている側でも1点ずつ手に取らないとできません。ご自身で外していただく必要はありません。
当社が「仕分けずにそのままお出しください」とご案内しているのは、値段の付かないものをまとめて無料でお引き取りできるからです。当社は遺品整理・不用品処分も手がけているので、値段が付かない衣類にも行き先があります。「売れるものだけ持っていかれて、残りの処分に困る」ということにはなりません。
捨てる前に、必ず確認したほうがいいものは?
ポケットの中です。買取でお預かりした服から、現金・通帳・指輪・鍵・写真が出てくることは珍しくありません。当社では査定の際に必ず全ポケットを確認しています。出張・店頭ではその場で、宅配ではご連絡のうえお返しします。
ご自身で処分される場合は、誰も確認しません。捨てる山に入れる前に、ポケットだけは全部見てください。
あわせて確認しておきたいものが3つあります。
- タグ — 切らずに残してください。ブランドと年代の判断に使います。1枚切れていても他が残っていれば判断できますが、ブランドタグも品質表示もすべて無い場合は、値段がつかないことがあります
- 付属品 — 替えボタン、スペアのファスナー引き手、ベルト、フード、ライナー(取り外せる中綿)。別々にしまわれていることが多く、揃っていると評価が変わります
- 購入時の袋や箱 — 一部のブランドでは付属品として扱われます
1年着なかった服は、捨てるべきですか?
捨てる前に、一度見せてください。「1年着なかったら手放す」という基準は片付けの本などでよく紹介されますが、これは手放すかどうかの基準であって、捨てるかどうかの基準ではありません。
1年着なかった理由は、たいてい次のどれかです。
- サイズが合わなくなった
- 好みが変わった
- 着る機会のある場面がなくなった
- しまい込んで存在を忘れていた
どれも服そのものの状態とは関係のない理由です。着られなくなったから着ていないのではなく、着る人の事情が変わっただけ。だから、次の持ち主にとっては何も問題がありません。
実際、しまい込まれて忘れられていた服のほうが、着倒された服より状態が良いことがよくあります。「1年着なかった」は、価値が低いことの証拠にはなりません。
季節の入れ替えのときが、いちばん楽です
片付けを思い立った日に始めると、クローゼットの中身をすべて出す作業から入ることになります。一方、衣替えのときは、どのみち全部を出して入れ替えるので、その流れで「着る/着ない」を判断すれば追加の手間がほとんどありません。
アウター類を出す秋口と、しまう春先。この2回が現実的なタイミングです。特に秋にアウターを出したときが狙い目で、去年着なかったコートやダウンはその場で判断がつきます。
圧縮袋に入れたままのダウンは、早めに出してください
収納スペースの都合で圧縮袋を使っている方は多いと思います。短期間なら問題ありませんが、長く圧縮したままだと、膨らみが戻りにくくなります。ダウンは空気を抱え込んで暖かくなるものなので、膨らみが落ちれば保温力も落ちます。モンベルも、携行用のスタッフバッグは「長期保管には不向き」とし、長期保管用のバッグを「ロフト(かさ高さ)の回復力低下を防ぐ」ものとして案内しています。
片付けのついでに、圧縮袋のダウンは出して広げておいてください。出しておけば、たいていは時間とともに戻ります。手入れの詳細は売る前に、洗わないでくださいにまとめました。
売る・譲る・捨てるは、どう分ければいいですか?
「捨てる」を最後に回してください。先に捨ててしまうと戻せませんが、売る・譲るを先に検討しても捨てる選択肢は残ります。
順番としてはこうなります。
- 着ない服をまとめる(仕分けない)
- 買取に出す — 値段の付くものが抜かれ、付かないものはまとめて引き取られます
- 残ったものを処分する — 買取と処分を同じところに頼めるなら、この工程は発生しません
知人に譲る予定のものがある場合は、先に抜いておいてください。あとから「あれを取っておけばよかった」となるのを防げます。
自治体に出す場合
資源としての古着回収を行っている自治体は多くありますが、回収の対象と出し方は自治体ごとに違います。濡れたものは対象外とされるのが一般的です。当社のある松本市も布類の資源収集を行っていて、「布は濡れるとカビ発生の原因となり、資源化できなくなってしまいます」として、雨降りの日に出さないよう案内しています。お住まいの自治体のルールをご確認ください。
なお、回収に出す前に一度買取に出しても遅くはありません。値段が付かなかったものだけを回収に回すほうが、手間は同じで結果が良くなります。
量が多くて運べない場合はどうすればいいですか?
箱詰めも不要です。取りに伺います。
クローゼットまるごと、押し入れまるごとという量になると、箱に詰める作業そのものが片付けの障害になります。長野県内であれば出張買取で伺い、その場で1点ずつ査定します。出張費・査定料はいただきません。お支払いは、ご承諾いただいたあと基本的に2営業日以内に、ご指定の口座へお振込みします。
出張買取であれば、衣類以外のもの(骨董品・貴金属・オーディオ機器・自転車など)が混ざっていても構いません。グループで対応できるので、別の業者を探していただく必要はありません。
なお出張買取は特定商取引法の「訪問購入」にあたり、法定書面をお受け取りいただいた日から数えて8日間のクーリング・オフができます(出張買取について)。
県外の方や、量が段ボール数箱に収まる場合は宅配買取をご利用ください。梱包キットのご用意はありませんので、お手持ちのダンボールをご利用ください。発送は着払いで、買取が成立すれば送料は当社が負担します。宅配でお送りいただけるのは衣類・服飾品のみです。
3つの買取方法は、どう選べばいいですか?
量と、動けるかどうかで決まります。
| 方法 | エリア | 点数の目安 | 支払い | 向いている場合 |
|---|---|---|---|---|
| 宅配買取 | 全国 | 5点以上 | 承諾した当日に振込 | 箱に詰められる量。県外の方 |
| 出張買取 | 長野県全域 | 20点以上 | ご承諾後に振込 | 箱詰めが大変な量。衣類以外も出る場合 |
| 店頭買取 | 松本市・予約制 | 問いません | ご承諾後に振込 | 点数が少ない。査定を見たい |
店頭は平日 9:00〜17:00 のご予約制で、駐車場があります。土日祝はお受けできません。
遺品整理・生前整理の場合、何が違いますか?
「着るか着ないか」の判断ができない、という点が違います。持ち主に聞けないので、片付けの最初の一歩が使えません。
この場合はもう一段はっきりしていて、仕分けをせずに、そのまま見せていただくのがいちばん早いです。ご家族が「これは価値がありそう」と判断する必要はまったくありません。
ご遺族から多くいただくのは「捨てていいものか分からない」というご相談です。判断材料がないまま処分すると後悔が残りますし、逆に全部取っておくと片付きません。第三者が1点ずつ見て、値段の付くものと付かないものに分ける——この工程を外に出すのが、いちばん負担が軽くなります。
相続の手続きとの兼ね合いや、四十九日に合わせたいといったご事情もお聞かせください。詳しくは遺品整理・生前整理で出た衣類についてをご覧ください。
よくあるご質問
Q. 何点くらいから相談できますか?
A. 宅配買取は5点以上、出張買取は20点以上が目安です。店頭買取は点数を問いません。点数が少なくても、単価の高いお品物であればご相談ください。
Q. ノーブランドの服が大半なのですが、頼めますか?
A. 頼めます。ノーブランド品は値付けの対象外ですが、まとめてのお引き取りは無料で承っています。仕分けずにそのままお出しください。
Q. 汚れている服が混ざっていても大丈夫ですか?
A. 構いません。洗う必要もありません(売る前に、洗わないでください)。ただし香水・煙草・カビの強いニオイがあるものはお受けできない場合があります。
Q. 家族の服を、本人に代わって売れますか?
A. お売りいただけるのはご本人のみです。ご家族の服であっても、所有者ご本人からお売りいただく形になります。相続などにより所有者となられた方からはお売りいただけますので、遺品整理の場合は遺品整理・生前整理で出た衣類についてをご覧ください。
Q. 値段が付かなかったものは、持ち帰らないといけませんか?
A. いいえ。ご希望があれば無料でお引き取りします。お持ち帰りいただいても構いません。
分けずに、そのままお出しください
片付けを最後まで終わらせるコツは、判断を減らすことです。着るか着ないかだけを決めて、あとは袋に入れる。その先の仕分けは、こちらの仕事です。
買取方法は宅配買取(全国)、出張買取(長野県全域)、店頭買取(松本市・予約制)の3つ。実際の金額は買取実績、金額の決め方は査定基準をご覧ください。
この記事の出典
- 松本市「布類(古布・古着)の取り扱いについて」 https://www.city.matsumoto.nagano.jp/soshiki/53/2834.html
- モンベル「ダウンウエアのお手入れ方法(洗濯・乾燥など)」保管方法について https://support.montbell.jp/common/system/information/disp.php?c=7&id=6